損切りはするべきか?~個人投資家が考察~
皆様こんにちは、takahiroです。
投資の世界では、『損切り』というものがあります。
ある株を購入した後、それが値下がりしてこのままだとさらに下げ幅が大きくなり多大な損失を抱えそうという時に、その時点で売却することで損失を最低限度に抑える・・・という手法です。
例えば購入時の株の価格が1000円、それから3日後に700円に値下がりしたとしましょう。この時点で株を売却すれば損失は300円となりますが、ここで売却せずにさらに3日経ったら、さらに値下がりして500円となりました。
そうすると、損失は500円に拡大してしまい結局3日前より大きな損失を出すことになってしまいます。
このように、損切りは「取り返しのつかない大きな損失(重傷)を負う前に、小さな損失(軽傷)で済ませたい」という時に有効なのです。
そんな損切りですが、この手法は投資家によって賛否が別れます。
賛成派の意見としては、
・大きな損失額を取り返すのが大変になる
・他の株への投資機会を失う(購入したい株があっても買えなくなる)
・損切りせず保有したままにしても、株がいつ値上がりするかも分からずその保証もないので塩漬けになる(ただ保有しているだけになる)
対して反対派の意見としては、
・持っているだけでも配当金は得られる
・損切りして確定させなければ実質的な損失とはならない
・値下がりしている状態で株を買い増せば、安く多く入手できて値上がりした時がチャンスとなる
などです。
正直この論争に絶対的な正解はないと思うので、最終的には自分の意思で損切りするかどうかは決定するべきですが、僕の個人的な意見としては
「中長期投資であれば、損切りせずとも良い」
と考えています。
確かに損切りはその時点で株を売却することで損失をある程度に抑えることが出来ますが、もしその後株が逆に値上がりしたら余計な損失を出してしまったという結果になります。
株が値上がりするか値下がりするかは誰にも分かりませんし結果論となりますが、デイトレーダー(1日で何度も売買を繰り返し利益を得る投資家)やスイングトレーダー(数日~数週間で売買を繰り返し利益を得る投資家)でなければ、それなりに長い期間株を保有することになります。
もちろんその会社の業績が悪かったり問題があるなどで株の価格が値上がりする可能性がなければ損切りは有効な手段ですが、そうでなければ値上がりする可能性は十分あるので、早期に見切りをつけて損切りしてしまうのは勿体ないです。
また、先程書いたように株には配当金というものがあります。
会社にもよりますが、あらかじめ決まった期間に株を保有していれば、何もしなくともお金が入ってくるのです。
株が購入時より値下がりしていたとしても配当金は受け取ることができますが、損切りのために株を手放してしまえば配当金を受け取れず「売却した損失金+受け取れなかった配当金」というダブルの損失となることもあります。
デイトレーダーやスイングトレーダーははじめから配当金を狙ってはいないので構いませんが、中長期投資はそこも加味しての投資手法なので、安易に損切りするのはやはり勿体ないですしナンセンスです。
とはいえ、損切りをせずズルズルと株が値下がりし最終的には価格が最底辺を記録した・・・となれば目もあてらないので注意して動向を確認することは欠かせません。
いずれにしても大切なことは、「損切りが吉と出るか凶と出るか」を様々な観点から調べ、自分自身で納得のいく答えを出すことだと思います。
このブログでは何度も言ってますが、株式投資は自己責任。
何をするもしないも自分の判断ですべきであり、その責任も自分が負うべきものです。
僕は中長期投資を行っている投資家なので基本的に損切りはしないことにしていますが、これを読んでくださっている皆さんは改めて自分でよく考えて損切りの是非について決めてもらればと思います。